映画徒然日記Vol.23 「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」
「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」
監督 アンディ・ムスキエティ
原作 スティーヴン・キング
キャスト ジェームズ・マカヴォイ、ジェシカ・チャスティン、ビル・スカルスガルド、ビル・ヘイダー、イザイア・ムスタファ、グザヴィエ・ドラン
やっとこそ、後編をお目にかかれた。
約2年前、前編をあまり期待をせずに、映画館に足を運びんだ。
ペニーワイズなる、ピエロの殺人鬼が不気味な中に魅力を感じさせられた。
筆者は、ピエロ恐怖症なのかゾクゾクさせられる様な恐怖感を味わった。
そんな、恐怖を味わいながらも原作者スティーヴン・キングの傑作の一つ「スタンド・バイ・ミー」のような子供達の冒険譚にワクワクさせられた。
そんな期待以上の出来栄えだった、前編と言うこともあり、後編の公開を今かと今かと楽しみにしていた。
そんな怖いもの見たさで、公開初日に映画館へ。
前編同様、容赦なくグロテスクなシーンもこれでもかと見せてくれる。
そして、相変わらず時々見せるシュールな演出にクスッと笑わされた。
そんな、ホラーでありながらシュールな笑いに観客は困惑して笑って良いものか戸惑っていた。(特に下の画像のお婆さんのシーンとか・・・)
あの子供たちが、それぞれ立派に大人になり、もう過去の恐怖の冒険譚も忘れてそれぞれ街を離れ平穏に暮らしていたが、唯一街に残ったマイクに呼び戻され27年ぶりにルーザーズクラブは再結成し、ペニーワイズに立ち向かう。
今回は、キャラクターが全員大人と言うこともあり、ペニーワイズに恐怖に襲われているのに軽口を叩ける余裕も見せるが、恐怖のどん底に突き落とされる。
主人公ビルを演じた、ジェームズ・マカヴォイを始めルーザーズクラブの面々が、前編で演じた子役たちの面影がしっかりと残っている配役は見事。
しかし、前編であった少しずつ恐怖を感じさせられる演出ではなく、最初からペニーワイズがピエロの殺人鬼ではなく、化物に変身した形態で大暴れする。
これには、正直ガッカリさせられた。
あの、ジワジワ近寄ってくる恐怖感が全くなく観客を驚かす事に重点が置かれていた。
それでも、170分と言う長尺でありながらも、全く飽きず最後まで見れるエンタメ作品としては上出来だった。
余談ながら、さりげなくヒッチコックばりに原作者スティーヴン・キングも顔を出している。
そして、若くしてカンヌ国際映画祭などで評価の高い若き映画監督・グザヴィエ・ドランもチョイ出演している。
是非、探してみてほしい。