映画を語らせろ!〜映画徒然日記〜

映画レビューなどではなく、ただただ映画について語りたがりな人間のブログ

映画徒然日記Vol.40「正月スペシャルPART3」

あっという間に新年になって、4日が終わろうとしております。

働きたく無い・・・。

そんな、現実逃避をしたくて映画を見ております。

正月スペシャルPART3です。

今日は、この二本!

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戦争のはらわた」(1977/イギリス・西ドイツ)

監督 サム・ペキンパー

脚本 ジュリアス・エプシュタイン、ジェームス・ハミルトン、ウォルター・ケリー

キャスト ジェームズ・コバーン、マクシミリアン・シェル、ジェームズ・メイソン、デビッド・ワーナー

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原題の「Cross of Iron」と言うのは、ドイツ軍の鉄十字勲章の意。

勲章や名誉などに振り回されない1人のドイツ兵と鉄十字勲章を何とか手に入れたいと名誉に生きる大尉の物語。

タイトルシークエンスは、真っ赤なヒトラーの映像をバックに童謡の「蝶々」が流れるなかなかのインパクトに釘付けにさせられる。

タイトルシークエンスが終わると、そこからはもう暴力に次ぐ暴力。

サム・ペキンパー後期の作品で、「ワイルドバンチ」からペキンパーの代名詞である、銃撃シーンでのスローモーションや細かいカット割りなどを今度は戦争映画で効果的に使用している。

ペキンパーならではの、強烈なヴァイオレスシーンはとにかく容赦がない。

まさに、戦場は地獄だ。

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この地獄の戦場を撮影した現場はもっと地獄だったとのこと。

監督のペキンパーとプロデューサーは、顔を突き合わせれば衝突し、キャストスタッフは支払われないギャラについて問い詰め合い、資金は底をつき、戦車は予定の台数用意されておらず、衣装は最低レベルのものが揃えられ、スタントマンは予定人数を遥かに少ない人数のみ・・・とあげればキリが無い。

こんな、カオスな状態の中だからこそ生まれた作品なのかもしれない。

同じく、70年代に制作され現場は地獄のような状態で有名なコッポラの「地獄の黙示録」にそっくりだ。

どちらも、戦争により狂気の世界へと導かれていく男たちの作品だからこそ、現場も狂気の世界の中で撮られたことで、凄まじいパワーを持っているのかもしれない。

戦場で繰り広げられる強烈な暴力の連続の中で現れるロシアの少年兵がとても印象的に描かれている。

ほとんどセリフはないが、彼の純粋な粒な瞳が何かを訴えている。

その瞳からは、戦争の惨さと恐ろしさを感じさせる。

人を何人も殺し、人を撃ち殺す事に何の躊躇もない野蛮な戦士たちの中で、子供は彼1人なので余計に存在が際立つ。

想像以上に戦闘シーンの連続、終わりに近づくにつれて戦争の狂気が現れていく。

ラストのジェームズ・コバーン演じるシュタイナーの高笑いは戦争の狂気をこれでもかと見せつけられる圧巻のラストカット。

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恋は雨上がりのように」(2018/日本)

監督 永井聡

脚本 坂口理子

原作 眉月じゅん恋は雨上がりのように

キャスト 小松菜奈大泉洋清野菜名磯村勇斗濱田マリ、戸次重幸、吉田羊

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中年オヤジの願望を漫画にしたような眉月じゅんの「恋は雨上がりのように」。

そのオヤジの願望を、小松菜奈大泉洋が叶えてくれている。

「こんな子、いねぇよ!!」

とツッコミを入れながらも、心底羨みながら見ている自分がいる。

そんな、映画です!笑

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この作品も、前回紹介した「響-HIBIKI-」も同じく漫画原作だが、筆者にとっては漫画原作をどちらも映画として楽しめた。

こちらも、漫画を読んでいるわけでは無いのでキャラクターとキャストがあっているのか分からないが、個人的に映画としてはキャスティングがベストなキャスティングの様な気がする。

そのキャスティングのおかげもあり、この作品を楽しめたのだろう。

オッサンと女子高生の恋愛物語の決着はどうなるのかな?と気になっていたが、余韻を残す終わり方でタイトル通りの雨上がりの雲間から太陽がのぞく、気持ちの良い気分にさせられた。

原作の漫画は、どうなってるのかな?

読んでみようかな・・・笑

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執筆を終えて、

この二本のジャンルの違いの大きさに我ながら驚く・・・笑