映画を語らせろ!〜映画徒然日記〜

映画レビューなどではなく、ただただ映画について語りたがりな人間のブログ

映画徒然日記 ゴールデンウィーク編 Vol.1

 怒涛の忙しさの3、4月を終え、気付けば元号が「平成」から「令和」になり、ゴールデンウィークに突入。

 

 このブログも、3か月ほど放置状態でして、

 というか、大体映画を見る時間が全くなく、まるで水を得た魚の如く

 家に閉じこもり、映画三昧のゴールデンウィークになってしまいましたとさ・・・。

 

 という事で、その映画三昧の中で見た映画を簡単に紹介していきます。

 

 

 まずは、こちら

 

・「デトロイト」 2017年 アメリ
監督 キャスリン・ビグロー
脚本 マーク・ボール
キャスト ジョン・ボイエガ、ウィル・ポールター、アルジー・スミス

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2009年の「ハートロッカー」で、アカデミー賞作品賞・監督賞を受賞した、骨太の実話社会派ドラマを作らせたら、右に出る者がいない、キャスリン・ビグローの2017年の作品。
1967年のデトロイト暴動の中で起きた、アルジェモーテル事件を題材にしている。
2017年は、デトロイト暴動から50年目の節目を迎えた年でもあった。

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まさに、キャスリン・ビグローも「ハートロッカー」で受賞したアカデミー賞でも、昨今話題になっているが、50年経った現在でも、こういった警官による黒人差別は根強くあるアメリカ社会に対して、鉄槌を下す力強い作品になっている。
脚本は、元ジャーナリストでキャスリン・ビグローの「ハートロッカー」、「ゼロ・ダーク・サーティ」でも脚本を担当している、マーク・ボール

 

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・「オン・ザ・ミルキー・ロード 」2016年 セルビア/イギリス/アメリ
監督/脚本 エミール・クストリッツァ
キャスト モニカ・ベルッチエミール・クストリッツァ、スロダボ・ミチャロヴィッチ

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いや〜、ほんとモニカ・ベルッチって魔女なんちゃうの?って、思ってしまうほど綺麗。
日本の叶姉妹なんて、この人に比べたら大したことない。
だって、この作品に出演した時の年齢、51歳。
それで、この可愛さ・・・

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もぅ、どうなっちゃってんの・・・笑
エミール・クストリッツァ、あんた自分の欲望の為にこの映画作ったでしょ!!って、怒っちゃいたくなるぐらい役得なキャラクターを演じている。

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でも、この過酷な現実とファンタジーの世界を、時にロマンチックに時にグロテスクに作品の世界に引きずり込んでしまう、クストリッツァの才能にそんな怒りも忘れて浸ってしまう。
クストリッツァの傑作の「アンダーグラウンド」を超えるほどの作品ではないが、あの傑作を生み出してから20年以上経ても、こんなビックリ箱みたいな作品を作れる事に感服です。

 

 

 

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・「否定と肯定」 2016年 イギリス/アメリ
監督 ミック・ジャクソン
原作 デボラ・E・リップシュタット
脚本 デヴィッド・ヘア
キャスト レイチェル・ワイズトム・ウィルキンソンティモシー・スポール

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最近、韓国の慰安婦問題や南京事件、はたまたは、坂本龍馬はあんな人物じゃなかった!!みたいな事を、本やネットで騒がれることがある。
この作品は、ナチスの「ホロコースト」のガス室での虐殺は無かったと高らかに叫ぶ、歴史学者のデイヴィッド・アーヴィングと「ホロコースト」での虐殺は、実際にあったと学生たちに講義する、この作品の原作者でもある、デボラ・E・シュタットが裁判で争ったというか事件が題材になっている。

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原作者でこの作品の主人公のモデルのデボラ・E・シュタット



とっても、単純に自分の思想や哲学の為に過去の出来事までも捻じ曲げてしまう人間の怖さを感じさせられる。
それと、イギリスの法制度がとっても変わっている事に驚かされた。
訴えた側の内容がどんな物であれ、訴えが取り下げられてしまうということがなく、訴えられた側はどんな理不尽な訴えであっても、それを立証しなければならないという、言ったもん勝ち的な法制度なのだそうな。
歴史学者2人の発言から、歴史の真実が変わってしまうかもしれないという大事件にまで発展しまった、この事件は今の日本人にも、共感するところが多いのではないだろうか?


しかし、アーヴィングを演じたティモシー・スポールは、ねずみ顔で姑息で口がうまく、イヤな奴を演じさせたら天下一品だ。
イギリス版の「ゲゲゲの鬼太郎」の実写化されるなら、ティモシー・スポールにやってほしい (笑)

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昔の邦画なんかには、小沢栄太郎西村晃などの金と権力の匂いが顔から滲み出てるような、役柄がとっても似合うおじ様方がいたが、今は少なくなってしまった・・・。

 

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・「孤狼の血」 2018年 日本
監督 白石和彌
原作 柚月裕子
キャスト 役所広司松坂桃李真木よう子滝藤賢一ピエール瀧石橋蓮司竹野内豊江口洋介

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東映のヤクザ映画と言えば、やはり深作欣二監督の「仁義なき戦い」シリーズ。
いわゆる、実録ヤクザ映画が誕生したのは1970年代。

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あれから、50年が経とうとしている現代であのほとばしる男たちの戦いを現代に蘇らしたのが「孤狼の血」だ。
しかし、「孤狼の血」の予告編を最初に見たときに、まず思い浮かんだのは「仁義なき戦い」ではなくこちらも深作欣二が監督で、出演は菅原文太松方弘樹、梅宮辰夫の「県警対組織暴力」だ。
悪徳警官とヤクザの癒着を描いたこちらも、「仁義なき戦い」に負けず劣らずの暑苦しいヤクザ映画。

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やはり、ヤクザ映画は泥臭くて、暑苦しくなきゃダメだよね。
少しでも過激な事をするとすぐに批判されてしまう世の中で、豚の肛門のアップから始まるようなエゲツないヤクザ映画をしっかりとエンターテイメント作品として撮った白石監督の功績は大きいのではないだろうか。
ただ苦言を言えば、もっと滑稽にカッコ悪くヤクザを描写できたら傑作になったんじゃないだろうか?
少し、カッコよく見えてしまったのが残念だった。

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・・・・と、まぁ前半戦はこんな感じです。

もっと、端的に書こうと思ったんですが結局ダラダラと書いてしましました・・・。

 

後半戦は、どんな作品が飛び出すかこうご期待。

誰も、待ってないと思うけど・・・。笑